実はちょっと前から手首皿を練習してまして、3ヶ月ぐらいしてかなり要領が掴めてきました。
この記事では手首皿のメリット・デメリット、基本フォーム・コツなどについて解説します。
手首皿とは
1048式をベースに、皿を手首で拾うことで極力運指を崩さないようにするテクニックが「手首皿」です。


1048式は下記の記事で解説しているので、1048式が出来ない人はまず1048式に慣れることから始めてください。

手首皿のメリット
- 難しい皿複合を取りやすい
- 緑数字を極限まで下げやすい
難しい皿複合を取りやすい
手首皿をマスターすれば、鍵盤に強い1048式配置のまま皿複合が取れます。
例えば、冥ANOTHER加速地帯のBPM190あたりとか。

Confiserieの終盤とか。

こういった皿+高密度の譜面にとても強いです。
緑数字を極限まで下げやすい
手首皿は運指の崩しを考えなくていいので、緑数字を反応速度ギリギリまで下げることが可能です。
緑数字を下げることで、視界の情報量が減って譜面を認識しやすくなります。

個人的には、緑数字を限界まで下げることは推奨しません。手首皿は崩しと合わせて使う「テクニック」と考えているので、多少は余裕をもたせたほうが良いです。
手首皿のデメリット
- 連皿が難しい
- 肩が疲れやすい
- 見た目があまり良くない
連皿が難しい
手首皿は連皿が難しいフォームです。
通常の皿回しが指先まで柔軟に使えるのに対し、手首皿は手首から肩関節までしか使えません。
指先に比べると、手首や肘・肩は細かい動きが苦手なので、細かい連皿ほど不利になります。
もちろん、練習次第である程度までは手首皿でもできます。最近の筐体は皿の感度も良くなってきたので、手首皿で皿曲全白も全然可能です。
しかしやはり、長めの16分~24分皿や複雑な連皿はしっかり手で回したほうが安定します。手首皿だけでなく、崩しの練習も怠らないことが大切です。
肩が疲れやすい
手首皿は、皿側の上腕を常に持ち上げたフォーム(肘が上がった状態)になるため、肩が疲れやすいです。
皿を回すときも指先を使わない分、肩関節の関与が大きくなってしまうので、慣れるまでは肩に痛みを感じやすいかもしれません。
肩の痛みは慢性化すると日常生活にまで支障が出て厄介です。肩に限った話ではありませんが、痛いときは無理せず練習を中断しましょう。
見た目があまり良くない
最近は手首皿を使うプレイヤーも増えてきたので見慣れてきましたが、手首皿は傍から見たフォームがあまりキレイではありません。※個人の感想です
自然なフォームを探っていく内、ほぼすべての手首皿プレイヤーは、筐体に向かって若干斜めに立ち、皿側の肘は上がり、猫背気味になります。

手首皿は直立して背筋を伸ばすとやりにくいので仕方ないのですが、見た目を気にする人は留意しておいたほうが良いです。
手が小さいと手首皿は無理?
手首皿はある程度手が大きい方がやりやすく、手が小さいと難しいのは事実です。
手首皿は、皿に下記図の赤丸あたりを乗せた状態で、人差し指で3番(2Pなら5番)を押せるのが理想形になります。



皿に乗せる位置が手首のシワより腕側になってしまうと、皿を回すときに手首のスナップが使えず、難易度が上がります。(押すだけならなんとか、押し引きは厳しそう)
無理なく使うには、おそらく手首のシワ~中指の先まで17cmぐらいは必要です。参考までに、自分は20.5cmぐらいあって、3.5cmぐらい余裕があります。
日本人男性の平均が18.3cm、女性の平均が16.9cmらしいので、普通の手の大きさの女性は割りと厳しいかと思います。
手首皿の基本・練習方法
まず、前提として以下に当てはまる人は手首皿にすぐ慣れます。
- 皿側が利き手
- 普段から1048式を使っている
- 手が大きい
自分がこのパターンで、大体1ヶ月ぐらい練習したら普通に使えるようになりました。
逆に、全部当てはまらない人は結構時間がかかります。具体的に言えば、右利きで1Pで1048式じゃない人です。じっくりやっていきましょう。
1048式ができない人は、1048式の解説も合わせて読んでみてください。

基本フォーム・立ち位置
基本フォームを解説します。まずは立ち方からです。

手首皿を使用するときは鍵盤から少し離れる向きに立ちます。皿に手首を乗せたときに手首が大体真っ直ぐになる立ち方がベターです。


正面に真っ直ぐ立ってしまうと、上図のように手首が少し内側に曲がった状態がホームポジションになり、手首を痛めてしまう危険があります。
ボタンを押す位置
自分は大体以下の位置で押しています。

重要なのは皿側の人差し指と親指です。
人差し指は鍵盤の少し上のあたり、親指は少し下のあたりを押すことで、1048式の苦手な13トリルが少しマシになります。
手の前後移動が使いやすくなり、非皿側の45トリルと同じ動きになるからです。
同じような理由で、非皿側の手は少し外側に向けています。67トリルを少しでもやりやすくするためです。
このあたりは個人の手の大きさや指の長さによって変わってくるので、自分がやりやすいフォームを模索してみてください。
皿の回し方
皿を押すときは肘を伸ばすと同時に、手首を少し内側に回転させ、鍵盤から手がなるべく離れないようにするイメージです。

引くときは逆に、肘を曲げながら、手首を元の位置に戻します。

単発皿の場合は、皿を押してから少し手首を浮かせ、引きの動きでニュートラルに戻すイメージです。
連皿でこのように肘と手首を連動させる動きはかなり難しく、手首の負担も大きいため、手首皿は連皿向きではありません。
どうしても手首皿で連皿を取らなくてはならないときは、手首を痛めないよう固定して、肘の曲げ伸ばしだけで頑張りましょう。
あとがき:ちょうどいい手首皿との向き合い方
手首皿はメリットだけでなく、デメリットもあるテクニックです。
手首皿が強い譜面だけ使うのが理想ですが、崩しと使い分けができるようになるまでは、相当練習が必要になります。
かといって手首皿ばかり使っていると、崩し方や皿の回し方を忘れてしまいます。何事もバランスが大事なので、ちょうどいい向き合い方を考えましょう。
個人的なおすすめは、まず最初に☆12だけ使うと決めちゃうことです。
☆11以下で手首皿が必要な譜面はほぼありません。☆11以下は手首皿を使わないと決めちゃうことで、プレイ中に余計な迷いがなくなりますし、崩しもほどよく練習できます。
☆12も手首皿不要な譜面がほとんどですが、そこを細かく分けるのは面倒なので、とりあえず☆12だけ使うとまずは決めちゃいましょう。
慣れてきたら☆12でも曲によって手首皿を使う部分、使わない部分を覚えていき、使い分けるのが最終到達点です。
以上、手首皿についての解説でした。
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