音ゲーと「脱力」についてのお話

この記事では、音ゲーにおける「脱力」について、コツやイメージを解説します。

記事の後半は余談です。「認識力と脱力の関係」「スコア先行型が伸び悩む理由」について触れています。

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この記事を書いた人
かみゆー

音ゲー歴20年以上のアラサー。IIDX両皆伝、アリーナA1、ポップン50全曲クリアなど。最近はVALORANTにハマり中。

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前置き:脱力の説明は難しい

よく上手い人に音ゲーのアドバイスを求めると「脱力しろ」や「見えるようになれば自然と脱力できる」といった答えが帰ってきます。

間違いではないのですが、抽象的・感覚的すぎて、アドバイスされた側も結局どうすれば良いのか分かりませんよね。

なぜこういう回答になるのかというと、アドバイスしている本人も実際どうして脱力できてるのかほとんど分からないのです。音ゲーに限らず、楽器やスポーツも同じで、脱力って感覚は本当に説明が難しい…気づいたらできるようになってたって場合がほとんどなので

結局本記事でも、感覚的な説明が大部分になってしまうのですが、ただ「脱力する」と意識するよりはイメージが掴みやすいと思うので、参考にしてみてください。

音ゲーにおける脱力の意味とコツ

音ゲーにおける脱力の本質は、譜面パターンに応じた押し方・筋力配分・体力配分などの「最適化」と自分は考えています。

動きの無駄、筋力のロス、体力のロスが最小限に近い状態が「脱力できている」状態です。ただ力を抜いてフニャッと押すのではありません

では、筋力・体力のロスを減らすにはどういうことを意識すれば良いのか?私が意識している脱力のコツをご紹介します。

※動きのムダについては、おおむね運指の最適化の話になるので本稿では省略します。

「指押し(指~手首)」と「腕押し(肘~肩)」のバランスを意識する

手を使ってボタンを押したり、タッチする際に動かす関節は主に下記画像の4つ(指・手首・肘・肩)です。

便宜上、指~手首を使った押し方を「指押し」、肘~肩使った押し方を「腕押し」と呼びます

脱力ができていない人は、この指押しと腕押しのバランス調整ができていないことが多いです。

指押しと腕押しの最適なバランスは、譜面のスピードやパターンによって異なります。

基本的に、速く細かい動きは指先に近い関節を、遅く大まかな動きやリズムキープは肩に近い関節を多く使うイメージです。

筋肉で言えば、細かい動きは前腕(指)と手の筋肉、大まかな動きは上腕二頭筋や三頭筋、肩を使う感じでしょうか。

速い連打が間に合わなかったり、細かい乱打で疲れてしまう人は、腕押しに頼りすぎていないか要チェック。手首や指を柔らかく使いましょう。

逆に、指先や前腕ばかり疲れてしまう人は、指押しに頼りすぎていないかチェックしてみると良いかもしれません。4分や8分のリズムキープは肘関節、肩関節を意識してみましょう。

指を立てて、ボタンの反発を上手く利用する

指を使う音ゲーでは、手を丸くすること、なるべく指を立ててボタンを押すことを意識しましょう。ピアノと同じですね。爪を短く維持しておくことも大切です。

指を立てることで、手や腕の重さを指先に伝えやすくなるため、少ない力でボタンを押せるようになります。

また、ボタンの反発力も利用しやすくなり、ボタンから手を離す力も最小限で済みます。手首のケガ予防にもなるので、手首は少し浮かせるようにしましょう。

手や腕を離しすぎない

ボタンを強く押しすぎないことと同時に、ボタンから手を離し過ぎないことも、筋力・体力のロスを抑えるために重要です。

初心者は特に動きが大きくなりがちなので、腕を持ち上げすぎてないか、ボタンから手が離れすぎていないか注意しましょう。

力み癖がつかないよう常に監視する

高難易度の譜面やスコア狙い、緊張する場面など、どうしても手に力が入ってしまうことはあります。「手に無駄な力が入ってるな」と感じたら、一旦その譜面をプレイするのは中断するようにしましょう。

力み癖がついてしまうと、そこから成長するのは、ゼロからスタートするより難しくなります。

他の譜面に触れて、一回り上手くなってからまた戻って挑戦すれば良いです。

「認識力」を上げると自然に「脱力」できるのか?

ここからは余談です。

「認識力が足りてれば自然と脱力できる」という説は、割りと昔からよく言われています。

結果的にそうなるので間違いではないと思いますが、「脱力」や「譜面認識力」という言葉は人によって解釈が違うのがややこしいところです。

特に「譜面認識力」については、言葉そのものが「見る力」っぽい印象なので、「動画サイトで譜面を眺めてれば上手くなるんでしょ?」みたいな勘違いをしている人も多そうな気がします。指を動かすなどしてイメトレすれば多少は効果あります

以下、脱力を語ったついでに、譜面認識力についても触れておこうと思います。

サファリドットコムの考える「譜面認識力」と「脱力」

音ゲーのプレイって大体以下の流れになりますよね。

  1. 流れてくる譜面を視認する
  2. 運指を考える、体の動かし方を考える(筋肉の使い方、指押し・腕押しの判断、体力配分の判断などなど)
  3. 体を動かす
  4. フィードバック(判定)

サファリドットコムが考える「譜面認識力」とは、つまるところ②の判断部分の最適化・自動化・無意識化です。

ここで気づくと思いますが②の中に「体の動かし方」が含まれています。記事の前半で説明したように、ここの無駄を減らして最適化することが「脱力」です。

つまり、「譜面認識力が上がったら勝手に脱力できるようになる」は半分正解で半分間違い。正確には、譜面認識力が上がる過程に脱力の上達も含まれているというのが当サイトの意見です。しらんけど

スコア先行型はなぜ伸び悩むのか

余談の余談です。

よく「上手くなりたきゃクリア特攻しろ」とか「スコア狙いはクリア力付けてからでいい」みたいな意見を目にします。

個人的にも、スコア狙いにハマった人はその時点の地力でストップしやすい傾向にあると感じており、同意です。

では、スコア先行型はなぜ伸び悩むのか。それは「脱力」と④のフィードバック(判定)が深く関係していると考えています。

当たり前ですが、音ゲーのフィードバック(判定)はボタンを押す力やフォームについては判定してくれません。つまり、無駄な力が入っていても、100点が出てしまうのです。

そして、無駄な力が入った状態で100点を取り続けるとどうなるか。それが「正解」だと体が覚え込んでしまいます。いわゆる力み癖です。

力み癖が付いてしまうと、高難易度は最後まで押しきれません。そして悪い癖を治すのには大抵、ゼロから始めるより時間がかかります。これが、スコア先行型が伸び悩む原因です。稀に、スコアもクリアも狙いつつ順調に成長していく人がいますが、そういう人は低難易度からフォームがキレイで余計な力が入っていません。天才か。

一方でクリア先行型は、クリアが目的なので、高難易度でも最後まで押し切れる力の配分や、体の動かし方に、自然と適応していきます。

もちろん、その人のプレイスタイルにも寄るので、決して強制するつもりはありませんが、総合的に上手くなりたいなら「精度はあとから伸ばせるから、まずは押せるように」が私の結論です。

まとめ

余談が長くなってしまいましたが、脱力のコツ・ポイントを整理しておきます。

  • 脱力は無駄な動き・力のロスを減らすこと(当サイトの解釈)
  • 指押しと腕押しのバランスを意識する(適切な体の動かし方を探る)
  • 指を立てる。ボタンの反発を上手く利用する。(押す力のロス・離す力のロス削減)
  • 手や腕を離しすぎない(離す力のロス削減)
  • 力みぐせが付かないように

以上、音ゲーと脱力についてのお話でした。

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質問コーナー

コメント一覧 (5件)

  • 記事を読みました。

    脱力について漠然と考えていたことが分かりやすく言葉で書かれていて、とてもいい記事でした。

    また、タコのようにふにゃふにゃ押すのではないことや、地力が上がれば脱力できる現象についてもキチンと触れていて分かりやすかったです。

    ただ、クリアかスコアかについてですが、極端なスコア型が伸び悩むのと同じく、極端なクリア型も餡蜜癖や誤魔化し癖がついた精度ガン無視プレーになりがちなので、「普段は難しい譜面をやって、たまーに下埋めをする」のが理想だと思いました。

  • コメントありがとうございます。励みになります。
    たしかにおっしゃる通りで、極端なクリア型もそれはそれで問題です。下埋めもいずれは必要だと自分も思っています。
    バランスが大事ですね。

  • かみゆーさん

    返信ありがとうございます

    自分も下埋めよりは高難易度プレーの方が大事だと思うので、高難易度7、下埋め3くらいの割合でプレーできるように目指していきたいです

  • スコア狙いにハマった人はその時点の地力でストップしやすい傾向にある

    確かにその通りだと思います。この記事のおかげで自分の認識力の伸びが緩やかになった原因がわかった気がします

    今までクリアメインでやってきましたが、作品が進むごとにアリーナとスコアを意識して下埋めがだんだんメインとなり、上の伸びが緩やかになり、力み癖がついたのか上位譜面が全く押せなくなってしまいました

    どこかでレベル12でslowが多発するようになったってコメントを見かけた記憶がありますが、意外と力み癖がついて認識の成長が落ちている人も多いのかもしれないなと感じました

    なんでもやり過ぎは毒ですね

    • 緩やかでも伸びていればいいと思いますが、腕が落ちるところまでいくと流石にやり方を見直した方がいいかもですね。
      バランス大事ですね。

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